「とにかく話せ!」は遠回り?ゼロから始める英語学習法を、しの先生にインタビュー


🌟ゼロから英語を学び直す方にとって、「とにかく話すこと」が近道とは限りません。とくに英語初心者にとって大切なのは、話す前の土台をしっかり作ることです。

本記事では、英語初心者向け講座「ゼロイチ講座」を運営する、しの先生にインタビューを行い、ゼロから英語を学び直す人が最初に意識すべきことや英文法をベースにした効果的な学習法について伺いました。

英語に苦手意識がある方、何度も挫折してきた方にこそぜひ読んでほしい内容です。

 

英語初心者こそ英文法が大切!文章を組み立てる力が会話につながる

―しの先生は、英語初心者さん向けに英語講師をされていますが、初心者さんが英語を話せるようになるために大切なことは何でしょうか?

私たちが運営している英語初心者さん専用の「ゼロイチ講座」で、いちばん大切にしているのは、基礎的な英文法を「使える形」で身につけることです。

YouTubeなど、英語学習を発信している媒体では「とにかく話そう」「まずはアウトプットが大事」といったメッセージをよく目にします。

もちろん、話すことはとても大切です。ただ、英語をゼロから、しかも何十年ぶりに学び直す方にとっては、いきなり話すことが大きなハードルになってしまうケースがとても多いと感じています。

実際に、「オンライン英会話をやってみたけど、結局何も聞き取れないし、話せなかった」「先生に通話を切られてしまって英語を話すのが怖くなってしまった」というご相談をよくいただいていたんです。

そこで、最初の一歩としておすすめしているのが「文章を組み立てるトレーニング」です。

その土台になるのが英文法です。英文法がわからないと、単語単語でしか英語が出てこなかったり、そもそも何も思い浮かばず頭が真っ白になってしまうこともあります。

しかし、文章の組み立てを鍛えることで、いざ会話の場面でも自分の言いたいことを英語に言い換えて文章として口から出てきやすくなります。

だからこそ、まずは基本的な英文法を使える形で鍛えることが必要不可欠と考えています。

 

英文法をやっても話せない理由は「学び方」にある

―なるほど。ただ、英文法をがんばって学んでも話せるようになるイメージがつきにくい気がします。具体的にどのような学習が必要になるのでしょうか?

本当におっしゃる通りだと思います。「英文法をやって、本当に話せるようになるの?」と感じる方はとても多いですし、もし私がゼロから英語をやり直す立場だったとしても、同じように悩むと思います。

実際、本屋さんに行くと英文法書はたくさん並んでいますが、それを一通りやって「話せるようになった」と実感している人がどれくらいいるかというと、正直少ないと思うんですよね。

そこで、私たちが大切にしているのが英文法そのものよりも「学び方」です。

分厚い参考書を読んだり、ルールを覚えるだけだと、どうしても難しく感じてしまいますし、つまらなくなって続かなくなりがちです。

じゃあどうしたら良いか?ーそれは、会話につながる形で英文法を学ぶことです。

たとえば、過去形を学ぶ場合、文法書だと「動詞にedをつける」といったルールやあまり会話では使わないような「私はりんごを食べました」のような例文が出てきますよね。

でもそれだけだと、実際の会話でどう使うのかがイメージしにくいと思います。

そこで、過去形の形を学んだあとは、自分で文章を作ってみることが重要です。たとえば、今日したこと、昨日したこと、先週の出来事などを簡単な英語で表現してみる。

こうしたアウトプットのステップを入れることで、文法が「知識」ではなく「使えるもの」になっていきます。

文法を覚えること自体が目的ではなく、話すための土台として使うこと。

これこそ、ゼロから英語を学び直している方が「話せる自分」への一歩を踏み出せる方法だと思っています。

 

「覚える英語」から「組み立てる英語」へ

―まずは自分で文章を組み立てるということが大切なんですね!

そうなんです。私たちは「いきなり話す」のではなく、その前段階を大切にしようと伝えています。

単語帳などを使った単語のインプットと、オンライン英会話などの実践の間に「文章を組み立てる練習をするというアウトプットがある」と感じています。

アウトプットというと、海外の方と話すことを思い浮かべる人が多いですが、実は自分で英語の文章を作ることも立派なアウトプットなんですよね。

基本的な英文法を使って自分の言いたい文章を英語の文章として組み立てる。そして、その文章を口に出して練習をしていく。

この作業を積み重ねていくことで、実際に会話の場面になったときに単語単語ではなく、文章として言葉が口から出てきやすくなります。

一方で、よくあるのがフレーズ暗記だけで終わってしまう学習です。フレーズを覚えることが決して無駄・悪いこと、と言いたいわけではないのですが、それだけだと応用がききにくいんです。

たとえば「I would like to check in.」というフレーズを丸暗記したとしても、他に「お水が欲しいです」「ここに行きたいです」など、全て他のものも丸暗記をしなくてはいけなくなってしまうということです。

それでは、せっかくの学習が少しもったいないですし、丸暗記ってとにかく大変なんですよね……。

そのため、ゼロイチ講座では、文法をベースに「自分で文章を組み立てる練習」を重視しています。

フレーズを覚えて終わりでなく、しっかり英文法のルールに触れていくことで「この言い方は、こんな場面で使うことができるか!」「この言い方は、他にもこんな言い方ができるのか!」というイメージがつきやすくなるので応用が効きやすいんです。

 

ー英文法が大切なのはイメージがつきました!
ただ、実際の英会話をしていると語彙力がなくて話せないなと感じることも多いのですが、単語はどのように勉強したら良いのでしょうか?

もちろん、単語のインプットも大切です。ただ、単語だけを丸暗記しても、文章の組み立てがわからないと、その単語をうまく使えないんですよね。

単語は、いわばパズルのピースのようなもの。英文法という枠組みを理解した上で、その中に単語を当てはめていく。この考え方のほうが、結果的に英会話力は伸びやすいと感じています。

意外に思われるかもしれませんが、英文法を学びながらアウトプットしていくと、語彙力も自然に増えていくんです。

たとえば「お手洗いを借りてもいいですか?」と言いたいときに「お手洗いって英語で何て言うんだろう?」と考える。そして、単語を調べてみる。「お手洗いってこういうふうに言うんだ!」と、英単語に触れることができる。このプロセス自体が、語彙を増やすことにつながっているんですよね。

 

継続のカギは「わかる→楽しい→続く」

―「まずは英文法を使えるように練習をしていくことが大切」ということは理解できましたが、実際に英語をゼロから始めるとなると「続けられるか不安」という方も多いのではないでしょうか。

そうなんです。実際に英語学習者さんのお声を聞いていると、継続ができないというご相談をとても多くいただきます。

私たちの講座でも、「継続が不安で…」「私にもできるか不安で…」というお声をたくさんいただいていました。

ただ、そうした方々から後に聞くのは「これまで何度も英語に挑戦して挫折してきたけれど、今回は続けられた」「今までは途中でやめてしまっていたけど、できるようになった」というお声です。

英語学習では、参考書を買った直後が一番モチベーションが高く、三日、長くても一週間ほどで続かなくなってしまうケースがとても多いと思います。私自身も、同じ経験を何度もしてきました。

私たちが三日坊主で悩んできたからこそ、ゼロイチ講座で意識していることが3つあります。

1つは、「わかる→楽しくなる→続く」というサイクルです。わからない状態が続くと、どうしても「つまらない」「しんどい」と感じてしまいますよね。

でも、「この文法はこういう時に使えるのか!」といった小さな「わかる」が増えてくると、学習は一気に楽しくなっていきます。そして、楽しくなれば自然と続けられるようになります。

英語学習を継続するためには、この「わかる」を積み重ねることが何よりも重要だと思っています。

2つ目は、スモールステップです。最初から目標を上げすぎないこと。SNSや、学習イベントでもよくお伝えしているのですが「5分でも英語に触れられたらあなたは素晴らしい!」ということです。

「1日5分でもいいから、まずは続けてみよう」という設計がきちんとあることが大切です。

そして3つ目に、「今日はこれをやればいい」という具体的なステップが毎日決まっていることがとても重要だと感じています。

実際「何から始めたらいいかわからないから続かない」という方は本当に多いですし、自分に合う参考書がわからないという悩みもその延長線上にあると思います。

「毎日やることが明確で、少しずつでも前に進める仕組みがある」こと。そして「わかるから楽しい」「楽しいから続く」という流れを作ること。これらの3つがとても大切だと思っています。

 

―なるほど!わかるから楽しい、楽しいから続くというのは考えたこともなかったのですが、「確かに!」と思いました。

ありがとうございます。そう言っていただけて嬉しいです。あとは仲間がいることも、英語学習においてとても大切だと思っています。

一人だと「今日はいいかな」となってしまうことも、仲間がいることで「もう少し頑張ろう」と思えたり、他の人の進捗が刺激になったりする。ゼロイチ講座では、そういった環境づくりも意識しています。

たとえばゼロイチ講座では、仲間を作る仕組みとして月に2回の学習イベントを設けています。

ZOOMでオンライン開催していて、普段ゼロイチ講座を受講している方が集まり、一緒に英会話フレーズを学んだり、学習の相談をしたりする時間です。

日々の学習は基本的に一人ですが、学習イベントに参加すると「自分だけじゃなくて、こんなに一緒に頑張っている人がいるんだ」と感じられる。それが、続ける力につながっていると思います。

学習イベントは月2回、だいたい2週間おきに開催しているので、一人で頑張っていて「ちょっとしんどいな」と感じるタイミングでイベントがあるんです。

そうすると「また頑張ろうと思えました」「気持ちが切り替わりました」と言っていただくことが多くて。継続のリズムを作る意味でも、すごく良い仕組みになっていると感じています。

さらに、去年からは年に1回のオフ会も開催しています。実際に生徒さん同士が顔を合わせて交流できる場があるのは、動画講座にはなかなかない強みだと思っています。

 

ゼロからイチへ。120日で「話せる土台」をつくる

―ちなみに、ゼロイチ講座について、入会前によく聞かれることはありますか?

よくいただくのが「120日で本当に話せるようになるイメージが湧かない」という不安です。

正直にお伝えしますが、120日でいきなり英語がペラペラ話せるようになるわけではありません。私たちが目指しているのは、「英語の文章を自分で組み立てられる土台を120日で作ること」です。

本来、英語が出てこないときは、単語だけが浮かんだり、覚えたフレーズしか言えなかったり、あるいは頭が真っ白になってしまうことがほとんどです。

ゼロイチ講座では、簡単な文章で構わないので「英語を文章として組み立てて、伝えようとできる状態」をゴールにしています。ペラペラではないけれど「話せる自分に近づいた」と実感できる段階ですね。

実際に受講された方からは、本当に嬉しいことに「英語が口から出てくるようになってきた」というご報告をよくいただきます。

道案内ができた、海外旅行で英語が自然に出てきた、自分から声をかけることができた、初めてオンライン英会話に挑戦できた、といったお声ですね。

つい昨日いただいた声では「ゼロイチ講座を受講して、初めてオンライン英会話に挑戦し、25分間気づいたらずっと英語で話せました!」というご報告もありました。

 

―それはすごいですね!

 

いわゆる「ペラペラ」になるわけではないのですが、基本的な英文法と、自分で文章を組み立てる力を鍛えているので、実際の会話の場面になった時に言葉が出てきやすくなった!というお声をいただけるのだと思います。

そこが一歩目のゴールです。その後も練習を続けていけば、英語はさらに出やすくなり、表現の幅も広がっていきます。

ゼロイチ講座は、その名の通り、ゼロからイチになるための講座。英語学習の最初の一歩、「英語が話せるあなたへの一歩」を確実に踏み出すための120日間だと考えています。

 

「無理かも」を「できるかも」へ。これが私たちの使命

―最後に、この記事を読まれている方へのメッセージをお願いします!

私はこれまで、延べ1000名以上の大人のやり直し英語をサポートしてきました。

この経験からはっきり言えることは「英会話に才能や年齢は関係ない」ということです。

ありきたりな言葉に聞こえるかもしれませんが、これは紛れもない事実であるということをこれからも伝えて続けていきたいと思っています。

英語というものに出会ってから私の人生は確実に豊かに、面白いものになっています。

もし、あなたが「英語やってみようかな」「話せるようになりたいな」と思われているのであれば、その気持ちを絶対に捨てずに「英語が話せる自分」を諦めないで欲しいなと心から思っています。