「話せる英語」の土台を作る ― 品詞の理解で文を組み立てる力を身につけよう!

 

英語学習者さんのお話を聞いていると、

「単語は知っているのに話せない」

と感じている人は少なくありません。

 

その理由は、単語の意味はわかっても、

それを文として正しく組み立てる力が足りないからです。

 

英語は語順が意味を決める言語なので、

単語の“置き場所”を理解することが非常に重要です。

 

その鍵となるのが「文の形」と「品詞の理解」です。

 

「文の形」は以前ご紹介しましたので、

今回は品詞について1つ1つ見ていきます。

品詞を知れば、英語の文の土台が見えてきます。

 

まずは動画で解説!

名詞:人・モノ・こと・場所などを表す単語

 

名詞は、人・モノ・こと・場所などを表す単語です。

英語では、名詞が主語・目的語・補語などの位置に入り、

文の基本構造を作る重要な役割を持ちます。

 

🌟名詞の例

dog(犬)

coffee(コーヒー)

Tokyo(東京)

happiness(幸せ)

 

🌟文の中での使われ方

I like coffee.

→「I(私)」と「coffee(コーヒー)」が名詞です。

「I」は主語、「coffee」は目的語として使われています。

 

She is a teacher.

→「teacher」は補語として使われている名詞です。

 

名詞が何を指しているのかを意識することで、

文の「誰が・何を」を把握しやすくなります。

 

次の「動詞」を理解すれば、

英語の基本的な文の形がよりはっきりと見えてきます。

 

動詞:動作や状態を表す単語

 

動詞は、人やモノの動作や状態を表す単語です。

英語の文では、必ず動詞が必要で、文の中心となる要素です。

また、動詞の種類によって、その後に必要な語(名詞・形容詞など)が変わるため、

文の形(文型)を決める役割も担っています。

 

動詞には大きく分けて2つのタイプがあります。

※自動詞・他動詞のタイプもありますが、後ほど紹介する文型の記事で紹介します。

 

🌟動作動詞:run(走る)、eat(食べる)、make(作る)など、実際の動きや行動を表します。

 

🌟状態動詞:be(〜である)、know(知っている)、like(好きである)など、気持ち・関係・存在などの状態を表します。

 

動詞の例と使い方

She runs every morning.

→「runs」は動作を表す動詞です。

 

He is a teacher.

→「is」は状態を表すbe動詞で、「彼=先生」という状態を示しています。

 

She is tired.

→この文もbe動詞を使い、主語「She」の状態(疲れている)を説明しています。

 

I like coffee.

→「like」は好みという気持ちの状態を表す動詞です。

 

形容詞:名詞や主語の状態・性質を説明する単語

 

形容詞は、名詞の性質や状態を説明する単語です。

「どんな人か」「どんなものか」「どんな状態か」を加えることで、

より具体的で伝わりやすい文になります。

 

形容詞は、主に以下の2つの使い方があります。

 

① 名詞の前に置く

名詞の性質を説明します。

 

a big house(大きな家)

 

a delicious cake(おいしいケーキ)

 

I ate a delicious cake.

→「delicious」が「cake」を説明しています。

 

② be動詞などの後ろに置く(補語として)

主語の状態や性質を説明します。

 

She is happy.(彼女は幸せです)

 

This coffee is hot.(このコーヒーは熱い)

 

She is angry.

→「angry」は「彼女」の状態を説明する形容詞です。

 

副詞:動き・状態・文全体をより詳しく伝える単語

 

副詞は、動詞・形容詞・他の副詞、

そして文全体などをより詳しく説明するための単語です。

 

「どのように?」「どのくらい?」「どれくらい頻繁に?」「いつ?」など、

伝える内容を補足・強調する役割があります。

 

副詞は使う場面や置き場所が幅広く、次のような働きをします。

 

① 動詞を詳しくする

I walk slowly.

→「walk(歩く)」という動作が「ゆっくり」であることを伝えています。

 

② 形容詞や副詞を詳しくする

He is very tall.

→「tall(背が高い)」という形容詞を「very(とても)」が強めています。

 

She speaks quite clearly.

→「clearly(はっきりと)」という副詞を「quite(かなり)」が強調しています。

 

③ 文全体を補足する

Fortunately, it didn’t rain.

→「Fortunately(幸運にも)」は、話し手の気持ちや状況を表し、文全体を説明しています。

 

副詞を使うと伝えたいことをより正確に、自然に表現できるようになります。

 

前置詞:名詞や名詞句の前に置いて、情報を加える品詞

前置詞は、名詞または名詞句の前に置かれ、

場所・時間・方向・対象などの補足情報を加えるときに使われる品詞です。

形容詞や副詞と同じように、文に必要な情報を加える役割を持っています。

 

🌟よく使われる前置詞の例

at the station(駅で)

in the morning(朝に)

about love(愛について)

 

I’m at the station.

→「at」が場所、「the station」が名詞です。

 

She talked about music.

→「about」が「何について話したか」を表しています。

 

前置詞の使い方にはさまざまなパターンがありますが、

まずは「前置詞+名詞(名詞句)」という形で情報を加えるという基本を押さえましょう。

 

詳しい使い方や注意点については、こちらの記事でも紹介しています。

↓    ↓    ↓

 

冠詞:名詞の前について、その名詞が何を指すのかを示す

冠詞(a, an, the)は、名詞の前に置かれ、

その名詞がどのようなものを指すのかを示します。

 

英語では数える名詞を使うときには冠詞が必要になります。

数えられる名詞と数えられない名詞については動画で解説しています。

 

またa/anは任意の、theは特定の名詞を表します。

 

🔹 a / an:任意の1つ(まだ特定されていないもの)

I went to a café this morning.

今朝、どこかのカフェに行きました。(聞き手はどのカフェか知らない)

 

「a café」は、特にどの店かは決めておらず、「カフェという種類の中の1つ」を意味しています。

 

🔹 the:特定のもの(話し手と聞き手の間でどれかがわかっている)

I went to the café we talked about yesterday.

昨日話していたあのカフェに行きました。

 

「the café」は、すでに話に出たカフェや、お互いにわかっている特定のカフェを指しています。

 

品詞を理解したら、次は文型を意識して文を作ろう

 

ここまで、英語の文を組み立てるために

必要な品詞(名詞・動詞・形容詞・副詞)を学んできました。

 

品詞を理解すると、

それぞれの単語が「文の中でどんな働きをするか」が見えてきます。

 

しかし、実際に自分で英語の文を作るには、

単語の役割(品詞)に加えて、文の並べ方=文型の理解が必要です。

 

文型とは、「英語の語順のルール」のようなもので、たとえば

 

主語+動詞(S+V)

 

主語+動詞+目的語(S+V+O)

 

主語+動詞+補語(S+V+C)

 

など、いくつかの基本パターンがあります。

 

詳しくは、こちらの記事「英語の5文型まとめ」で解説していますので、

あわせて参考にしてみてください。

↓     ↓    ↓

 

🌟品詞+文型でアウトプット練習へ

文型のルールと、今回学んだ品詞の知識をあわせると、シンプルな文を自分で作れるようになります。

 

例:

 

I eat.(S+V)

 

I eat sushi.(S+V+O)

 

She is kind.(S+V+C)

 

こうした短い文から始めて、「言いたいことを文で表す練習」をしていきましょう。

書いた文は声に出して、繰り返し練習することで、“知っている英語”が“使える英語”へと変わっていきます。

 

英語を話せるようになるには、文を自分で組み立てる力が大切です。

そのために、品詞を理解しておくことは大きな助けになります。

単語を「なんとなく並べる」のではなく、「意味のある形に整える」——

それが、英会話への第一歩です。

 

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